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断章的に。霧ケ峰・松ノ木沢ノ頭・社山・2015年迄の山行記録

昨年(2015)の夏に八ヶ岳を初めて訪問した。赤岳からの眺望、久しぶりのテント泊、順調な行程で予定通り下山した。其れで初秋に差し掛かった頃、次の山行に向けて、意気揚々と計画を練る積もりだったが、日常の諸事情に阻まれて、思い通りにならない。とうとう北アに行くことが出来なかった。其れでどうしたかと云うと、全く山に登らなかった訳でもなかった。此れ迄考えてはいたものの未訪問だった白毛門や、大菩薩の連嶺を縦断した経緯などは、個人的には特筆に価するもののように思えるが、何かに打ちひしがれたように書けなくなっていた。思い返すと、白毛門に到達できず、手前の松ノ木沢ノ頭で引き返した時から意欲の減退が起こったようにも思える。18切符の残りを消化しようとして中途半端に遠くへ出掛けていて、出掛けると云う動機の根幹が曖昧になっていったような気もする。そしていつの間にか一年が終わっていった。だから情緒的な感懐は記すことができないのだけれども、自分の足跡は記録しておかねば、さらに曖昧になってしまうので、断片的に記す。



Kirigamine

2015/8/23
コロボックルヒュッテ(10:30)---車山乗越---山彦谷南の耳---山彦谷北の耳---ゼブラ山(12:00)---奥霧小屋---蝶々深山(13:30)---車山---コロボックルヒュッテ(15:00)

八ヶ岳から戻って一週間後に、ふたたび茅野駅に降り立った。白樺湖、霧ケ峰に向かうバスは、全く持って観光客しか乗っていない。其の数も疎らで、ビーナスラインには自家用車で行く輩が圧倒的多数なのだと実感する。車山高原から最初に車山を目指すか、蝶々深山の方から巡って最後に車山に登るか。どちらでもよいのだけれど後者に決めた。
バスをコロボックルヒュッテ直下の車山バス停で下車して、比較的人気の少ない車山湿原の方角に下っていく。茅野駅からバスに乗って走り出した頃は真夏の陽射しが照りつける晴天だったが、白樺湖を半周する頃には、周囲は霧に包まれていた。文字通りの霧ケ峰の木道を歩き、車山乗越からゼブラ山方面に入ると、人影は消えた。蝶々深山が東側に尾根を伸ばす先にある山彦谷をなぞるようにして歩く。殆ど人と擦れ違わなかったのに、ゼブラ山の広場には大勢の人が昼食を摂って休憩していて少し驚いた。 霧に包まれた高原は幽玄の趣もあったが、長く続くと退屈した。
八島ヶ原湿原の手前で折り返すようにして、蝶々深山に歩を進め、時折霧が途切れて晴れそうになるが其れも束の間だった。車山乗越に戻って、今度は車山に向かって階段が整備された踏路を登った。八の字にコースを描いて、霧ケ峰の最高峰、車山に到着した頃は鉛色の霧に包まれていた。晴れていれば、歩いてきた山彦谷の両耳から蝶々深山を見渡す良景であろうと思われたが、何も見えない。溜息混じりに下山する途中で、ビーナスラインを見下ろすようになって、霧が嘘のように晴れた。素晴らしい高原の眺望は、何処か人工的で余所余所しい。帰りのバスの時刻迄、ドライブインの食堂で生麦酒を飲んで過ごした。



Shiragamon

2015/9/6
土合駅(9:00)---土合橋---桧のウロ---松ノ木沢ノ頭---撤退---土合駅(14:50)

未明の出立で水上に到達し、上越線の電車に乗り換えたら車内は人いきれのするくらいに混んでいた。発車して湯檜曽を過ぎて、清水トンネルに入って直ぐに土合駅に到着した。登山の客は皆無で、多くの人は土合駅を見物する為に下車しているようだった。天候が悪いのは承知の上で、18切符の期限切れが近づいていたので強引に来てしまった。白毛門は山登りに興味を抱いた時から気になっていた山で、山と渓谷社刊の分県登山ガイドを眺めては、何時登ろうかと考えていたが、漸く機会を設定したことになった。

谷川岳を真正面に、対峙するように聳える白毛門に登るが、眺望は諦めている。国道を傘を差して歩き、土合橋の手前で右折、駐車場の彼方に登山口が在った。東黒沢を渡って、唐突に急斜面に削って設えた登山道を登っていった。尾根は実直に延びていて、登り続けるだけである。ブナ林の中を歩いていると、降雨の感触が無いので、黙々と、其れでも清涼な空気を呼吸するのが心地好い思いで歩き続けた。
桧のウロを過ぎて、行程の順調さに安堵するが、やがて雨脚が強くなってきた。そんな頃に視界が開けて、岩襖の折り重なる鎖場が現われる。慎重に登りきったら、松ノ木沢ノ頭に到達した。此処で私は唐突に意欲が減退していった。松ノ木沢ノ頭は岩が盛り上がっていて、樹林が遮ることのない開けたピークであった。勿論目の前に聳える谷川岳は霧の向こうであり、反対側の山並みは薄っすらと見えるだけであった。岩の上に座って紫煙を燻らせながら、あの向こうには宝川温泉か、などと考えて、もう帰って風呂にでも入りたい、そんな気持ちになった。
ずっと前から愉しみにしていた白毛門に、こんな天候の中、登頂することが、とても詰まらないことのように思えてきた。私は随分松ノ木沢ノ頭で茫然としていたようだった。馬蹄形に縦走してきたパーティが現われ、挨拶する私に、皆が怪訝そうな声色で挨拶を返してきた。詰まらないな、無意識に声を出していた。私の気分はどんどん沈み込んでいった。其れで其の儘下山してしまった。
此の結果は想像以上に自分の意識の底に、滓のように沈殿していったようで、暫く山に出掛けることが無くなった。やはり無理をしてでも白毛門に立つべきだったのだろうか。そんなことを後日、考えたが、自分の気持ちの整理は付いていない。
土合からの帰途に高崎で下車して、評判のパスタ屋に入って食べたが、スパゲッティは所詮スパゲッティで、ひとりでワインも飲まずに食べても、何の面白味もなかった。




Koganesawa

2015/10/18
裂石(8:20)---丸川峠(11:00)---大菩薩嶺(13:00)---大菩薩峠---石丸峠(14:50)---小金沢山(16:20)

2015/10/19
小金沢山(7:10)---牛奥ノ雁ヶ腹摺山(7:40)---黒岳(9:20)---湯ノ沢峠---大蔵高丸(11:15)---ハマイバ丸(11:45)---大谷ヶ丸(13:15)---鎮西ヶ池(14:30)---道証地蔵---笹子駅(17:10)

本当は北アルプスに行きたかったのに、愚図愚図しているうちに十月が半ばを過ぎていた。体力と気力も儘ならないのに、初冬に等しい北アに足を踏み入れるのに躊躇した。其れで、自分に鞭を打つような気分で、幕営しながら大菩薩、小金沢連嶺を縦断した。断章的に綴るにはいろいろあった山行で、そのうちに落ち着いて記してみたいと考えている。



Hangetu

2015/11/7
中禅寺湖道路第二駐車場(7:30)---半月山展望台(7:50)---半月峠(8:15)---阿世潟峠---社山(10:30)---半月山展望台---中禅寺湖道路第二駐車場(13:30)


Photo

友人間戸胃君と性懲りも無く奥日光へ行った。間戸胃君は奥白根の経験で本格的に山登りに慎重になっており、女峰山に登りたいと云う私の意見を拒み、できれば湯元には午後三時くらいに着いてのんびりしたいと云う。仕様が無いので中禅寺湖の南面にある半月山、社山に登ってみることにした。まったく期待していなかったのが功を奏して、延々と男体山を背景に広がる中禅寺湖を眺めながらの山歩きは愉しかった。尤も、天候は次第に崩れて、社山の頂上に立った頃は濃霧の中で、強風にも煽られて、早々に退散した。
湯元迄車を走らせ、奥日光高原ホテルの露天風呂で寛いでから帰途に着いた。陽が落ちる頃に差し掛かったいろは坂で、豪雨になった。


その後の山行。

2015/11/16
梁川駅(10:50)---立野峠(12:20)---倉岳山(12:50)---立野峠---梁川駅(15:10)

2015/11/24
沢井駅(9:00)---光仙橋(9:40)---日ノ出山(11:15)---築瀬尾根---沢井駅(13:30)

2015/12/18
大倉(8:40)---堀山の家---花立山荘(11:10)---塔ノ岳(12:00)---大倉尾根---大倉(15:30)

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